業務改善

【看護師の業務改善】もう限界!残業と記録業務から解放されるための具体例と最新戦略

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「今日も記録が終わらない…」 
「患者さんのケアにもっと時間を使いたいのに…」 

いつの日も看護師を悩ませる、膨大な記録業務。 

看護記録は、患者の状態やケア内容を正確に記録し、チーム全体で共有するために欠かせない業務ですが、その一方で記録作業が看護師の負担となることも少なくありません。  

時間外労働の主な原因が看護記録であるというデータもあり、この問題は個人の努力だけでは解決が難しい、医療現場全体の構造的な課題です。 

本記事では、看護記録における課題と、それを解決するための具体的な改善方法について文献や研究データを基に解説します。さらに、病棟ですぐに実践できる業務改善の具体例から、最新技術を活用した革新的なアプローチまで、明日からの働き方を変えるヒントをご紹介します。 

「看護師の業務改善」を本気で考えているすべての看護師・看護師長・看護部長の方に、ぜひお読みいただきたい内容です。 

この記事がおすすめな方 
  • 記録業務にすべてを圧迫されている看護師の方
  • 記録業務から業務改善をと迫られ、何から始めようと悩んでいる方
  • 増える残業をどうにかしたい看護管理の方

なぜ看護師の業務改善は待ったなしなのか?データで見る深刻な現状 

看護師の業務改善が叫ばれて久しいですが、なぜ今、これほどまでに重要視されているのでしょうか。 

1:過重な記録業務と終わらない残業 

2022年に行われた日本医療労働組合連合会の調査で、看護師の時間外労働(賃金不払い)の主な業務の6割が看護記録の作成という結果が出ています。 

電子カルテが導入されても、リアルタイムで記録できているケースは少なく、多くの看護師がケアを終えた後にまとめて記録作業を行っているのが実情です。この「後回し」にされる記録業務が、残業を常態化させ、看護師が心身をすり減らす最大の要因となっています[1]。 

2:記録の質と情報共有の問題 

忙しさのあまり作成される記録は、残念ながら内容が断片的だったり、重複が多かったりと、質の面で課題を抱えがちです。 

・患者の苦痛に対する判断やケアの結果が分かりにくい 
・電子カルテに紙にと情報がばらけて点在し、患者の全体像を把握しにくい 
・電子カルテの操作性が悪く、重要な情報がどこにあるのか伝わらないリスク 

このような質の低い記録は、効果的なケアの評価や多職種連携を妨げ、ひいては医療の質の低下にも繋がりかねません。 

3:深刻な人手不足と高い離職率 

2024年に行われた日本看護協会の調査で、正規雇用看護職員の離職率は11.3%。過酷な労働環境は、看護師の高い離職率に直結しています[2]。看護師が現場を去ることは、組織にとって大きな損失です。残されたスタッフの負担はさらに増し、新人教育もままならない…という負のスパイラルに陥ってしまいます。 

この悪循環を断ち切るために、本当の意味で看護師の視点に立った業務改善が求められているのです。 

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事例紹介|時間外勤務を3年間で72%削減した 「記録の工夫」 

日本看護協会の先進事例で、県立広島病院が紹介されています。 

年間360時間を超える時間外勤務で最も多かったのは記録。調査の中で、看護記録がリアルタイム(1時間以内)に記載されていないことが原因と判明しました。 

看護師のワークライフバランスやモチベーションの改善のために、記録業務の改善が喫緊の課題でした。  

主な取り組み内容  

①セット展開機能を利用した記録の効率化

  • 入院時、検査、処置、 手術ごとに必要な記録項目を整理し、セット登録を作成
  • セット展開使用時と未使用時で時間の差が明確にあることを可視化して示した  

②リアルタイム記録の普及

  • ラウンドでベッドサイドに電子カルテを持参し直接入力するスタイルを採用。入力の二度手間を省き、正確に確実な情報の入力が可能になったうえ、効率的な申し送りを実現。 
  • 看護体制を二人一組のパートナー制とすることで、 電子カルテの不足を補うことが可能になった。 

取り組みの成果  

  1. 月平均時間外勤務時間数の削減:33.7時間(2015年度)→9.6時間(2018年度) 76%削減
  2. 病棟看護師時間外勤務時間総計の削減:11,151時間(2015年度)→3,210時間(2018年度)
    • 看護師の時給を2,000円で試算した場合、年間で約400万円削減  
  3. リアルタイム記録率の増加:30%(2015年度)→77%(2018年度)   
  4. 勉強会開催数の増加(年間):5回(2015年度)→41回(2018年度)   
  5. 退院支援カンファレンス開催数の増加(年間):12回(2015年度)→120回(2018年度)  

上記の結果から、時間短縮はもちろんですが、これまで記録に充てていた時間を有効活用できるようになったことで、勉強会開催数やカンファレンス開催数が大幅に増加していることが分かります[3]。

病棟で始める!看護師の業務改善アプローチ4選 

ここからは、すぐにでも目標として設定できる具体的な改善アプローチをご紹介します。 

1. 記録方法の標準化とフォーマット統一 

  • SOAP形式やチェック方式の導入: 誰が書いても構造が同じになり、要点が掴みやすくなります。 
  • テンプレートの設定:電子カルテの機能を用いて書くフォーマットを統一することで、もれなく確実に同じ内容を負担なく書くことができます。

2. 電子カルテの機能を理解 

  • 電子カルテの「セット展開機能」活用: よく使う項目をセット登録し、ワンクリックで呼び出すことで、入力時間を大幅に短縮し、記載漏れも防ぎます。 
  • テンプレート機能の活用 
  • ショートカットキーの習得: Ctrl + C, Ctrl + Vでのコピペ、Ctrl + Zで一つ前の入力に戻るなど、小さな工夫が大きな結果に繋がります。 

3. ツールの利用・タスクシフトを検討する 

  • ITツールの導入: 繰り返し発生する定型業務を効率化します。 

入院業務の効率化ならメディカルギークのscreeがおすすめ。看護師の経験を持つ専門家が病院ごとに合わせたアプリを提供し、入院時の帳票をIT化することで最大1/3まで業務削減に成功しています。 

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scree - 入院業務支援サービス
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  • 病棟クラークや看護補助者へのタスクシフト: 記録の代行入力や事務作業を委任します。 
  • 病棟薬剤師へのタスクシフト: 配薬準備や説明などを分担します。 
  • ベッドメイキングなどの外部委託: 看護師が専門性の高い業務に集中できる環境を整えます。

本気の業務改善で、看護師が働き続けられる現場に 

本記事では、看護師の業務改善が急務である理由から、病棟で実践できる具体例を解説しました。 

看護記録の効率化は、看護師の負担軽減やケアの質向上につながる重要な取り組みです。 
組織として看護記録の業務改善に本気で向き合い、明確な目標を立て、時には外部の専門家の知見を借りることも有効です。まずは記録方法の見直しや電子カルテの機能を十分に活用してみるなど、現場でできることから始めてみましょう。 

看護師が本来の専門性を最大限に発揮できる環境を整えることが、患者・看護師・病院の三方よしの環境づくりへの第一歩です。 


看護師の働き方を変える。メディカルギークからのご提案 

「私たちの病院でも、ITを活用した業務改善は可能だろうか?」 
「まずは何から始めればいいのか、専門家の意見が聞きたい」 

そのようにお考えの病院経営者様、看護部長様へ。 

メディカルギークは、業務改善ソリューションをご提供しています。 
特に、看護師の声から生まれた「scree(スクリー)」は、入院時の情報収集から記録までを今よりも簡単にできるサービスです。 

screeはただのITツールではありません。 

  • 病院の現場フローに即した、直感的なデザイン
  • 病院ごとの帳票に合わせ、専門家が効率化させた個別カスタマイズ仕様 
  • 小児や周産期など、専門領域にも対応可能
  • 看護師だけでなく他職種の記録業務も解決できる 

看護師の経験を持つ担当者が貴院の課題を丁寧にヒアリングし、screeの導入がどのように貢献できるか、具体的な活用方法をご提案させていただきます。

まずはお気軽に資料請求や無料トライアルをお申し込みください。 

【参考・引用文献】

[1]: 医労連:看護職員の労働実態調査
[2]: 日本看護協会:調査研究報告
[3]: 日本看護協会:先進事例 2019年度優秀賞 看護記録に要する時間削減の効率化への取り組み―記録内容の標準化とリアルタイム記録に焦点を当てて―

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