電子カルテ

看護師の電子カルテ活用術|記録をスピードアップする5つのコツ

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「電子カルテに変わってから何年も経つのに、なんとなく使いにくいまま」「ショートカットやテンプレートを使っても、根本的な入力の手間が減った気がしない」——そんなふうに感じている看護師は、決して少なくありません。

電子カルテは、情報の一元管理や多職種共有という点では大きな恩恵をもたらしてきました。しかし、現場の実感として「記録に時間がかかる」「入力の手間が減っていない」という声は今も根強くあります。

その背景には、電子カルテ本体の使い方だけでは解決できない課題があるという現実があります。

本記事では、まず電子カルテをより効果的に使いこなすための実践的なコツを紹介します。そのうえで、「電子カルテの工夫だけでは限界がある」と感じている方に向けて、記録業務の上流から変えるアプローチについても解説します。

この記事がおすすめな方 
  • 電子カルテの使い方をもっと効率化したい病棟看護師
  • テンプレートやショートカットは使っているが、もう一段スピードアップしたい方
  • 病棟の記録委員として、チーム全体の記録効率を改善したい看護師
  • 電子カルテの運用改善を検討している情報システム担当者・看護管理職

なぜ電子カルテは「使いにくい」と感じるのか

電子カルテが使いにくいと感じる理由は、システムの問題だけではありません。そもそも電子カルテは、複数の職種・部門が使う汎用システムとして設計されており、看護師の業務フローに最適化されているわけではないという構造的な背景があります。

厚生労働省の調査では、400床以上の病院における電子カルテ普及率は2022年時点で91.2%に達しています(厚生労働省, 2023)。これだけ普及しているにもかかわらず、日本看護協会の調査では看護師の時間外労働の主な要因として「記録・書類業務」が繰り返し上位に挙がっています(日本看護協会, 2023)。

「ツールが入っているのに業務は変わっていない」——この矛盾を解消するためには、まず電子カルテの機能を使い切り、それでも残る課題には別のアプローチで対応するという二段構えの視点が必要です。

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電子カルテ活用の5つの実践コツ

コツ① ショートカットキーを覚えて操作を自動化する

電子カルテには、作業を効率化するためのショートカットキーが設定されていることが多いです。毎回メニューから操作を辿るのではなく、ショートカットで直接呼び出す習慣をつけることで、操作時間を大幅に短縮できます。

主なショートカット

操作よくあるショートカット例
コピー/貼り付けCtrl+C/Ctrl+V
患者情報の呼び出しAlt+P(システムによる)
新規記録の追加Alt+N(システムによる)
前回記録の参照F3/F5など(システムによる)

まず「自分が1日に何度も繰り返す操作」を3つ書き出し、それぞれにショートカットが設定できないか確認するところから始めると、効率的に習得できます。

コツ② テンプレートを「自分仕様」に整備する

定型文やテンプレート機能は、多くの電子カルテに備わっていますが、使われていない・整備されていないまま放置されているケースが非常に多いです。

  • バイタル記録・処置記録・退院指導など、毎日発生する記録をテンプレート化する
  • 「ほぼ同じ文章を毎回入力している業務」を洗い出し、優先順位をつけてテンプレートに変換する
  • 病棟単位で共通テンプレートを整備すると、チーム全体の記録時間が短縮できる

記録委員が主導してテンプレートを整備し、定期的に見直す仕組みをつくることで、個人の努力に頼らない効率化が実現します。

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コツ③ 画面レイアウトをカスタマイズする

電子カルテは多くの場合、自分の業務に合わせてホーム画面や表示項目をカスタマイズできます。

よく使う機能やよく参照する患者情報を「すぐに手が届く場所」に配置することで、1回あたり数十秒の節約が積み重なり、1日単位では大きな時間差になります。

自分でカスタマイズの方法がわからない場合は、情報システム担当者に「こういう使い方がしたい」と具体的に相談することが近道です。「相談するほどでもないか」と思いがちですが、情シス側は現場の要望を知りたがっているケースが多く、意外に素早く対応してもらえることもあります。

コツ④ 同僚・他職種との「使い方共有」を習慣にする

電子カルテの効率的な使い方は、個人で開拓するよりもチームで共有するほうが圧倒的に速く広まります。

「こんなショートカット知ってる?」「このテンプレート使ったら入力が半分になったよ」という小さな情報交換が、病棟全体の生産性を底上げします。月1回の記録委員会議や業務改善カンファレンスに「電子カルテの使い方共有」を定例の議題として入れるだけでも、継続的な改善が生まれます。

また、他職種(医療クラーク・情シス担当者など)が知っている効率的な入力方法を教えてもらう視点も有効です。自分たちが「当たり前」としているやり方が、他の職種から見ると非効率なことも少なくありません。

コツ⑤ 研修・アップデートの機会を逃さない

電子カルテのシステムは定期的にアップデートされており、新機能が追加されていることがあります。しかし、忙しい現場では「アップデートされたことすら知らなかった」という状況も珍しくありません。

新バージョンへの移行時や機能追加時の研修は、積極的に受講することが重要です。「今のバージョンで使えていない機能がないか」を年に1度見直す習慣をつけることで、知らないうちに損をしている状態を防げます。

電子カルテの工夫だけでは届かない壁

ここまで紹介した5つのコツを実践すれば、電子カルテの使い勝手は確実に改善されます。

しかし、それでも解消しにくい課題が一つあります。それが「情報収集」です。

入院前・入院時の患者情報収集は、看護師が口頭で聞き取り、メモを取り、後から電子カルテに入力するという流れが多くの病院で続いています。この工程には複数の問題があります。

  • 聞き取り中は患者対応に集中できない
  • 後から入力するため、記憶の抜け漏れや転記ミスが起きやすい
  • 同じ内容を複数の書類・帳票に入力する「二度手間・三度手間」が発生する
  • 担当者によって収集する情報の粒度がバラバラになりやすい

電子カルテをどれだけ使いこなしても、その前段階にある「情報収集→手入力」という流れそのものが変わらない限り、この工程にかかる時間と負荷は残り続けます。

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電子カルテと連携するツールという選択肢

この課題に対応するアプローチが、電子カルテと連携できる外部ツールの活用です。

メディカルギーク株式会社が提供するscreeは、入院前問診をデジタル化する医療向けツールです。患者・家族がスマートフォンや病院設置のタブレットで必要事項を回答し、その情報を電子カルテや帳票に連携できる仕組みを提供します。

screeが解決する課題

課題screeによる解決
入院前の口頭聞き取りに時間がかかる患者・家族が来院前または来院時に自ら入力
看護師による手入力の二度手間回答内容が記録・帳票作成に直結
担当者による収集情報のバラつき看護師経験者が設計した標準化された問診フロー
電子カルテとの連携が難しい既存の電子カルテへの連携に対応

電子カルテ本体の改修やシステム入れ替えは時間とコストがかかります。一方、「情報収集の仕組み」を改善するアプローチは、現行の電子カルテ環境を変えずに導入できるという点で、現実的な選択肢として注目されています。

screeを活用した病院の具体的な変化については、こちらの導入事例でご確認いただけます。

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まとめ

電子カルテの記録業務をスピードアップするための実践的なポイントを整理します。

電子カルテ本体
  • ショートカットキーを習得し、操作の自動化を進める
  • テンプレートを整備し、定型記録の入力時間をゼロに近づける
  • 画面レイアウトをカスタマイズし、動線を最適化する
  • 同僚・他職種との使い方共有を習慣化する
  • 研修・アップデートの機会を逃さず、新機能を取り込む

電子カルテの工夫だけでは届かない課題への対応

  • 情報収集→手入力という上流の工程そのものを見直す
  • 電子カルテと連携できるアドオンツールの活用を検討する

「電子カルテをもっと使いこなしたい」という動機は正しいですが、工夫の先に壁があることも事実です。電子カルテの内側と外側の両方から記録業務にアプローチすることが、看護師の時間を本来のケアに取り戻すための現実的な道筋です。

メディカルギークは、入退院支援サービスをご提供しています。 
特に、看護師の声から生まれた「scree(スクリー)」は、最も大きく時間を使う記録業務で入院時の情報収集から記録までを今よりも簡単にできるサービスです。 

screeはただのITツールではありません。 

  • 病院の現場フローに即した、直感的なデザイン
  • 病院ごとの帳票に合わせ、専門家が効率化させた個別カスタマイズ仕様 
  • 小児や周産期など、専門領域にも対応可能
  • 看護師だけでなく他職種の記録業務も解決できる 

看護師の経験を持つ担当者が貴院の課題を丁寧にヒアリングし、screeの導入がどのように貢献できるか、具体的な活用方法をご提案させていただきます。

まずはお気軽に資料請求や無料トライアルをお申し込みください。  

参考

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